○見つける楽しさ 変形菌の子実体はふつう1mmから2mmぐらいの大きさなので、探すときは、 変形菌のいそうな倒れて腐った木や落ち葉の上などをなめるように見ていきます。 変形菌が赤、白、黄色など目立つ色なら目に付くので、比較的簡単に発見できますが、 それでも、鳥や虫のフン、汚れの模様、カビ、小さなキノコなど紛らわしいものが いろいろあります。この困難な中で変形菌を見つけたときの喜びは、ボーリングでストライク を取ったときやジグソーパズルでやっとピースがはまったときのような爽快感があります。 これらの変形菌を近くの公園、森の中といった身近な場所で見つけることができるのです。 でも、いつも発生しているわけではないので、暇を見つけて、探してみましょう。 公園や森の中をいつも散歩している人は、変形菌が発生していないかいつも気をつけながら 歩いてみたらどうでしょうか? ○見る楽しさ 小さい変形菌の子実体をルーペや実体顕微鏡で拡大すると、ひとつの細胞から できたと考えられないような複雑な構造を見ることができます。金属光沢を持つもの、 網目の構造をもつもの、かたまりになったものなど、変形菌の種類ごとに形や色が違うので、 見飽きません。最近はマクロレンズとデジカメを使って手軽に撮影できるので、この小さな 世界を撮ってみるのも良いと思います。 ○集める楽しさ 変形菌は小さいので見つけるのは難しいですが、虫と違って逃げないので、確実に採取できます。 採取した変形菌の子実体は乾燥させて、防虫剤などで虫やカビを防いでいれば、見つけた時の 形のまま50年ぐらいは標本として保存することができます。 自分が死ぬまで、標本に囲まれて過ごすのも良いでしょう。 ○調べる楽しさ 変形菌の研究は南方熊楠、昭和天皇といった方の研究で有名です。 しかし、変形菌にはなぞがいっぱいあります。 たとえば、その生態はほとんど知られていません。ここれらのなぞを調べてみるのも楽しいと思います。 |